オウンドメディア、ネイティブ広告、コンテンツマーケティングに関する話題をお届け。株式会社はてなが運営しています。

100人を超えるメンバーとオウンドメディアをつくる グルメWebマガジン「メシ通」のノウハウに迫る

ネット予約利用者数No.1のホットペッパーグルメを運営する株式会社リクルートライフスタイルのオウンドメディア「メシ通*1
食を楽しみたい人にお届けするウェブマガジンとして日々おいしそうな記事が更新されています。

メシ通の責任者であるネットビジネス本部の三澤直哉様へ、オウンドメディア運営体制やメディアに対する思いなどを伺いました。

■編集未経験から立ち上げたオウンドメディア

f:id:hatenabusiness:20161017122410j:plain

__まずはメシ通が立ち上がった経緯を教えていただけますか。

三澤様 私がウェブマーケティングを担当するホットペッパーグルメの集客の1つとして始めました。

多忙で情報過多な現代人に、いかにして自社のサービスを選んでもらうか。課題を考える中で、接点を持ち続けるためのチャネルの1つとしてメディアを立ち上げることにしました。

__社内の運営体制はどのようになっているのでしょうか。

三澤様 編集担当はメシ通の責任者である私と、もう1人編集経験が豊富な編集パートナーの2名でやっています。記事の制作は編集プロダクションさんやライターさんにお願いしています。
当初、私は編集の経験がなくて、作法が全くわからなかったんです。

いろんな人に会ったり、情報を集めて試行錯誤しながら「オウンドメディアの運用もワークフローに落とし込めるんだな」ということに気づきました。

企画を決めたら、取材などのアクションを起こして、文字に起こし、編集する。校正して、推敲して、いつ配信していくか。拡散のチャネルの強化や、分析、ソーシャルの反応をみて、次に活かしていく。
一連のフローも、マーケティングも根本は同じで、ワークフローに沿って粛々と進めていく必要があるということは、やりながらわかったことです。

■グループウェア「kintone」を使いCMS入稿までを一元管理

__ワークフローを管理するツールはなにをお使いになっているんでしょうか。

三澤様 今はサイボウズの「kintone」を使っています。前はExcelで管理して、編プロの編集者さんやライターさんとメールでやりとりしていたんですが、管理が煩雑になってしまって。

kintoneの画面上で、1記事毎に起案して、画面中のチャット機能でその記事に対してどこがいけないのかを後で解決していきます。企画が一段落したら、ステータス確認に移ります。
記事を入稿する前の記事の企画作り~記事チェックまでの一連のフロー管理を、kintoneで行い、CMSの「はてなブログMedia」に入稿しています。kintone+はてなブログMediaでだいぶフローが整理されました。

はてなさんは開発スピードが速いから最新のウェブトレンドにすぐ追いつけるのがすごく嬉しいです。AMPもいち早く対応していただいていますし。はてなブックマークという拡散ツールも持ってらっしゃるので、その輪の中に入ることで、拡散しやすい。単なるCMSじゃないところが魅力的だと思っています。

__企画会議はどんな風にやられてるんですか。

三澤様 kintoneにはメーリングリスト機能のようなスペースというものがあります。自分の場合だと、電車に乗っている時やテレビを見ながら、これいいなと思ったら、「こんなネタできませんか」と、アプリから投稿しています。

スペースのネタスレッドでそれを見た編プロ編集者さんたちが「こんなことできますね」とか「この人知り合いなんでアポとります」とか、積極的に汲み取ってくれるので、どんどん話が進んでいくんです。

だから、場所や時間に左右されずに企画会議ができているようなイメージです。導入してよかったです。

__今、これまでに寄稿したライターさんは何人ぐらいですか。

三澤様 全部で120人ぐらいです。

__えっ! 120人も!!

三澤様 はい。多いのかな?

ただし、kintoneを使って、こまめにやりとりするのは、実質は20人くらいですけどね。編集プロダクションさんにも入ってもらっているので、その方たちとコミュニケーションをとるのがほとんどです。

■課題感を持ってパートナーとコミュニケーションをとる

f:id:hatenabusiness:20161017123612j:plain

__定型的な打ち合わせなどありますか。

三澤様 僕と編集パートナーの2名で週1回毎週金曜日に2時間ミーティングを設けています。

各種数字の確認と現状の課題、前からの課題の進捗状況、どう道筋をつけるのかなどを話して、最後の1時間はネタの出し合いです。
ミーティングの際には、編集パートナーの表記などに対する細やかな視点が、僕にとっては、ものすごく勉強になっています。

他には編プロさんなどのパートナーと1月に1回定例会議をやっています。数字と課題の確認と解決策を話して、宿題を作っていくんですね。あとはネタのブレストが1時間ぐらい。

__記事の振り返りってどんなふうに進めているのでしょう。

三澤様 基本は我々からライターさんへのフィードバックですね。

数字はやり方によりますが、例えばUUとかPVは、編集が決める目標数字だと思っていて、その目標数値が達成できているかできていないかは、編プロさん編集者さんライターさんのモチベーションにもなっていると感じています。

先方に解析ツールを公開して分析させるということはやってないですね。こっちが意図をもってコミュニケーションして、課題感をもって相談するといった関係性をつくっています。

__PV・UUや、ソーシャルメディアのシェア数や感想的なコメントなど、評価ポイントはどうされているのでしょうか。

三澤様 はてなブックマーク数も評価に入れてますよ(笑)ライターさんは、Web解析系のデータは読み取れないので、そこを重点的に伝えています。

数値が伸びている記事や、それがソーシャルとPVの間でどう関係性があるのか、PVはいいけどソーシャルシェアが伸びなかったのは、なぜなのかなどをざっと見て、なぜそうなっているのかを話します。

Web解析系データとソーシャルカウントデータ、過去記事の傾向をもとに、社内の編集パートナーと、編集者さん、ライターさんとディスカッションし、仮説を立ててやってみて、結果を振り返って次に繋げることを繰り返しています。

■コンテンツ制作時には、食への思いや熱量を重視

f:id:hatenabusiness:20161017122507j:plain

__食に関するメディアが多い中で、他のメディアと差別化するために意識されていることはありますか。

三澤様 まず1つは、書き手の思いを大事にするようにしています。基本的には、編集者さんもライターさんも「食が好きな人」にご協力いただいています。何か食に対する思いとか、地方だったら地方の食べ物の良さを伝えたいという熱量がある人。それらの思いや熱量が記事にもいい影響を与えると思うんです。

僕、御社のセミナーとか、いろんなイベントに参加して、編集の作法を勉強していく中で、柿次郎さん(ジモコロの編集長)にすごく影響を受けたんですよね。

business.hatenastaff.com

「自社のトラフィックが株価にどう影響したかが大事」みたいな風潮がある中で、純粋なコンテンツに対する熱量がすごいなと。

もう1つは、リクルートとしてどういうオウンドメディアを作るべきかを常に考えています。
我々は、「メシ通」の前に「ホットペッパーグルメ」なんですね。「ホットペッパーグルメ」の前に「リクルート」なんです。

リクルートは57年の歴史があって、対外的にも責任があります。私もマーケターとして知識と経験が浅いまま編集をやっていますが、自分がリクルートの一社員として社会にどう貢献するかと考えたときに、変な情報を対外的に出すことはできないと考えています。

■サービスや営業、紙のメディアの部署とも連携

__オウンドメディアを開始されてから、社内外の反応、店舗さんからの反応はいかがでしょうか。

三澤様 ホットペッパーグルメの営業担当者からの「よかったよ」っていう反応がすごく嬉しいですね。

サービス側のプロデューサーも記事に対してフィードバックしてくれて「今度こういうことやりたい」と言ってくれるんです。

続けているうちに書きたい人やお店側からの問合せが増えてきていまして、そういうのは、「ちゃんと見てくれている」という体感になりますね。

__メシ通を始めたことで営業やサービス側との社内連携やコミュニケーションができているということですね。

三澤様 そうなんです。ウチは紙のメディアの部署もあって、紙とWeb上でどういうコンテンツをいつ配信するかとか、どうやって連携するかといった相談をしています。

__長年メディアを運営されていらっしゃる会社さんならではですね。

三澤様 はい。編集面では歴史があるので、勉強になっています。

__将来や展望についてはどのように考えてらっしゃいますか。

三澤様 今後も多くの編集者さんやライターさんに協力をいただきながら、例えば読者と一緒にコンテンツを制作しトレンドを創造するなど、いろんなことにチャレンジしていきたいと思います。

この先も読者が本当に楽しめる食の情報を提供できていたら嬉しいです。

メディアの運用や編集が未経験だったところから、いろんな人に刺激を受けつつ、改善や工夫を行い、食に対する思いのこもったコンテンツを追及する姿勢が、とても真摯だなと感じたインタビューでした。

はてなブログMediaを利用したオウンドメディア構築をお考えの企業様は、以下よりお気軽にお問い合わせください。

企画・制作:はてな
執筆・写真:大野恭希(株式会社HF.M)