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人気ライターのヨッピーさんにオウンドメディアやPR記事について聞きました「大事なのは目先のお金より面白さ」

さまざまな企業がオウンドメディアを開設しています。SNSなどで話題になり広く読まれる記事を継続的に公開しなければ、と苦労している担当者も少なくはありません。話題になる記事をどのように制作するか、運営する企業などでも重要さが指摘されはじめています*1。また、記事を制作するライター側でも、思うように読まれなかったり、収入がなかなか増えなかったりという課題があるようです。

今回はそういった企業とメディアと書き手の関係について、記事を制作するライターの視点から「今インターネットで最も数字を持っている」と言われるヨッピーさんにお話を伺いました。

ヨッピーさん近影

神さえ降臨してくれば10万PVも狙える

――― お忙しそうでなによりです。

yoppy

いや、もうぜんぜん暇ですけどね!

――― いやいや、このところ毎週のようにどこかで出た記事が、ずっとバズっている印象がありますよ。

yoppy

まあ、記事って、打ち合わせ2時間、撮影が5時間、執筆に5時間として、1本あたり12時間くらいでできる計算じゃないですか。月10本でも120時間なんですよ。普通のサラリーマンよりぜんぜん働いてないですね。月10本書いてないし、銭湯ばっかり行ってますよ。

――― 12時間で1本というのはかなり早いほうではないでしょうか。何かコツがあるとか?

yoppy

仕事が早いつもりはないですけど、Webはスピード勝負ですから、インタビューなら喋っているときのテンションで「おっ!」と思ったキーワードだけメモっておくんですよ。2時間あれば10個くらい。それを後で原稿に盛り込む。

逆にキーワードが入ってこない話はカットしてますね。話を聞いてるうちに「これ申しわけないけど使わないな」ってわかるんですよ。録音もしてるけど、聞き返すことはほぼないです。結局現場にいる自分が「面白い!」って思ったものが、記事にしても面白いんだろうな、って思ってるので。

――― なるほど。そういうノウハウって、なかなか教えてもらえないですよね。

yoppy

教えてないですね。というか、教えづらい。長い文章があったときに「こことここは要らない」って判断って、なかなかできなくないですか? 「なんで要らないか?」って説明しづらい。

――― そう言われると考えてしまいますね。ヨッピーさんはどうしているんですか?

yoppy

僕のなかには「テンション・グラフ」みたいなものがあって、話を聞いたり原稿を読んでるときにブブブブブブ……って反応してて、ブブブウーーって下がってくると「ここ要らない」って判断するイメージです。

でも、このグラフがないひともけっこういるんですよね。そうなると判断ができない。もちろん経験によって身に付くものではあるので、慣れもあるんだと思いますけど、人によって身に付くのが早い遅いはありますね。

――― 感性のようなものですか? つまらなさと面白さがわかる能力というか。

yoppy

そうかもしれないなあ。僕は昔からそうだったんですよ。下書きの原稿を見て、これはウケるやつ/ウケないやつって事前に判断するのが得意だったんですよね。はてなブックマークの数字を当てるのも上手いんですよ。これは1,000いくなとか。これは500くらいとか。

――― え? じゃあブックマーク数を狙って記事を書いたりもできるんですか?

yoppy

昨年末にWindows 95でノマドする記事を作ったんですけど、もうホントにWindows 95がぜんっぜん動かなくて、まあ僕が余計な事したせいで壊れたんですけど。そんな風に苦労してるうちに締め切りを過ぎちゃったんですよ。だけど「公開したら1,000はいくから! ちょっと待ってよ!」って強気なことを言ってたら、ホントに1,200ブックマークくらいいきましたね*2。はてブユーザーの皆さんのおかげです!

――― すごい! 記事を依頼されるときに、そういう数値目標を提示されたほうが書きやすいんでしょうか?

yoppy

僕の場合は、ですけど、まず何を目的にするか? 被リンク数がほしいのか、紹介するアプリのダウンロード数がほしいのか? 商品を認知してもらえればオッケーなのか? それとも実売が必要なのか? などなど。

次に数字。ツイート数がいくつで、PVがどのくらいあればいいの? 実売なら何個売れたらいいの? とかですね。

――― もし「10万PVを取ってください」って依頼されたらどうしますか?

yoppy

それはなかなか狙っていけるものでもないんですけど、狙おうとすれば狙えるんですよ、神さえ降臨してくれば。

――― 神??

yoppy

例えば、シムシティを本当の市長にプレイしてもらう記事*3なら、「市長にやってもらう」という企画はすぐ思いついたんですよ。問題は「実際にやってくれる市長が見つかるかどうか?」だったんですね。だから千葉市長でOKが出た瞬間に「降りてきた」感覚はありました。でも最初から狙ってなきゃ、神様も降りてきてくれないですからね。

――― なるほど。神が降りてくるような企画を考えるということですね。

yoppy

10万PVといえば僕の中でもかなりいい数字なので、それを目標に頑張るから、その代わりギャラも上げてねってかんじです。

――― 数字を意識するのは昔からですか?

yoppy

PR記事を始めてからですね。たぶん日本で最初の企業コラボによるオウンドメディアだと思うんですけど、Nikeとオモコロが組んで「Nike+ RUN CARNIVAL」ってメディアを作ったことがあるんですよ*4

――― (検索した結果を見て)2008年ですか。それは早いですね。

yoppy

そのころ数字をぜんぜん気にしてなかったら、「次またやってください」って話はこなかったんですよ。悲しいけど当たり前ですよね、相手も営利企業ですから。PRともなると通常記事より思いっ切り数字を気にされるので、これはやっぱり数字を取らなきゃいけないのか。嫌だけど頑張るしかないなぁ、ってそこで数字に対するこだわりができた気がしますね。

ライターの収入は後からついてくる

――― 「10万PV取るからギャラを上げて」という話がありましたけど、なかなかそう言えないで1記事2,000円で書いているライターさんもいますよね。

yoppy

こんなことを言うと叩かれるかもしれないですけど、「これじゃ2,000円の仕事だよね」って記事も、やっぱりありますよね。インターネットを適当に探して、感想を1行足しました、みたいな。

――― いわゆる「バイラルメディア」を中心に一時期そういう記事が増えましたね。

yoppy

「1本2,000円」に「安い!」と怒ってる人もいて、確かにもうちょっとまともなお金を払いなよとは思うけど、「2,000円で発注来たから2,000円分の仕事だけしとこう」ってやってればそりゃギャラは上がらなくて当然じゃないかなあ。

ライターの収入は後からついてくると僕は思ってるんです。数字が取れてればギャラは上がるんですよ。すごくバズってれば、どこかしら声をかけてくれるようにはなっていて、そこはすごく公平な世界だなと思ってるんです。2,000円の報酬で10万円分の仕事をしていれば、そのうち10万円になるのかなぁ、って。

――― 記事のクオリティを上げるほうが先だということですか。

yoppy

僕の周りではあまりそういう(安いギャラで書かせる)話を聞かないんですけど、それはきっとクオリティ高い記事を作っているライターが周りには多いからなんですが、それでも最初「ギャラが安くて」って言ってた人達が、最近は「上がってきた」って言ってますね。

――― ライターさんの原稿料が上がっている話は実際に聞きますね。

yoppy

難しいのは、そういう(そのうち10万円になるような記事を書いている)新しいライターさんってあまり出てこないですよね。ここ2年くらいはメンツが変わってない気がする。「俺だってやってるわ」って怒るライターさんもいるかもしれないけど……。僕が知らないだけならごめんなさい。

――― 新しいライター出てこない問題ですか……。どうしてなんでしょうね?

yoppy

ネットでお金が儲かるようになっちゃったからかなっていう気がするんですよ。今だと、ブログでも(アフィリエイトで)ある程度はお金になるから、どうしても目先の儲かる/儲からないって視点にとらわれて書いちゃうところがありますね。

さっきも言った通り、10万円の仕事をしたいと思ったら、最初は1万円のギャラで10万円の仕事をしなくちゃいけないわけで、そうなると儲かる儲からないの視点だと、どう考えてもコスパが悪いんですよね。

――― 儲からなくてもクオリティは落としちゃいけないということですね。

yoppy

僕やオモコロの人間は、儲かってなくても「面白いから」って自腹切ってずっとやってきたから、その姿勢を今でも評価してもらえてる気はしますね。デイリーポータルZ(DPZ)さんあたりも、ライターさんに原稿料は出てるにせよ、媒体としてはずっと赤字だったんじゃないかな。

――― DPZも一貫して面白いことを追求して、それがサイトの価値につながってますね。

yoppy

大事ですよね。そういえば、最近DPZにも書いてる、うでめりー(id:udemerry)さんって知ってます?

――― はい。昼休みに休憩してるブログですね。

yoppy

この人が超好きで、初めてブログを見たときにピンときたんで、すぐ仕事できないか誘ってみたんですよ。そしたらトントン拍子に数字を取る記事を連発するし*5、DPZでも書くようになって、こういう人がギャラどんどん上がってくんだろうなぁって思ってます。あとは日西愛(id:sunwest1)さんという非常勤ライターさんもそうですね。

こういう人達が目立てる機会があるといいんですよね。まだそんなに周知されていないけど面白いって人が。

――― ほかに最近注目している若いブロガーさんっていますか?

yoppy

cityboy.meの佐々木さんかな*6。彼はこのスタイルでいろんなことをやれるようになると、めちゃんこ稼げるようになる気がします。彼のすごいところは、1つのコンテンツをこれだけ手間暇かけて作ってて、しかも広告入ってないですよね。

――― ないですね。

yoppy

ここから読み取れるのは、彼もお金がほしいからじゃなくて、単純に面白いから、こういうことを手間暇かけてやれるメンタルを持ってるということですね。「記事一緒に書かない?」って声をかけたら「就職活動するんでムリです」ってお断りされたんで、面接落ちたらいいなぁって僕は思ってるんですよ。Webの世界に来てくれればいいなーって。そしたら盛り上がるだろうなー。

――― そういえば、はてなダイアリーでずっと面白いことをやってきたARuFa(id:Arufa)さんも、最近はライターとして活躍されてますね。

yoppy

彼も、あれだけのブログだから普通に広告を入れれば月に50万なり100万なりになるのに、広告をほんのつい最近まで頑なに受け入れようとしなかったらしいんですよ。面白いことをやるのに広告は邪魔だからって。そのストイックさってすごくないですか?

――― それはストイックだ。そんなサイトは少ないですよね。

yoppy

少ないんですよ。テキストサイト時代はそんなやつばっかりだったんですけど、悲しいかなお金が儲かるようになると、そういう人達がむしろレアになってきてるのかなぁ、って。ああいうのがちょいちょい出てくるといいんですけどね。

あ、いや、ARuFaクラスにちょいちょい出てこられると僕の仕事が激減するので困りますね。彼は化け物だから……!

――― 「ああいう」というのは面白さを最優先するようなブログということですよね。お金よりオモシロだと。

yoppy

ですです。結局はそういう人が強いし、最終的には儲かるのかなぁと。オモシロを追求していれば、いざ「お金」ってなったときにも追求できるんじゃないかな。イケダハヤトさんがよく「これだけ儲かった」「これだけ稼いだ」って書いてますけど、サロンとかアフィリエイト記事とか他人に自分のブログを書かせるとか、同じことを僕がやったらもっと儲かると思いますよ。やらないですけど。

――― すごい自信だ。

yoppy

僕はべつにお金が欲しいわけじゃないし、儲けているというブランディングをしたいわけでもない。いや、まあ、お金は欲しいかな……。でも、今でもう十分、って思ってますよ。もらっても、べつに欲しいものないし、高い服着たいとも思わないし、いい家に住みたいとかも思わない。今の環境で十分過ぎるんで。

以前「ダサいひとに10万円支給」みたいなキャンペーンがあって、応募したら当たったんですよ、10万円。その10万円でさらにダサい服を買うっていう企画をやったんですけど*7、すげえウケたんです!

――― そ、それは、よくやりましたね。

yoppy

そのときも「よくやるね」ってすげえ褒められたんですけど、その「よくやるね」って言葉は10万円じゃ買えないんですよ。それに10万人に見てもらえる自分のブランディング記事が10万円で済むんだったら、ぜんぜんお得で安いんですよね。普通にどこかの媒体にお金払ってPR記事で作るなら100万円以上かかるわけだし。

――― 言われてみればそうですね……。

yoppy

普通のメンタリティだと、10万円ってドブに突っ込むにはけっこうな額じゃないですか。でも、当てた10万円をドブに捨てるんだから、今後「あいつは金の亡者」って言われにくくなるし、そんなに嫌なひとじゃないだろうと思ってもらえる。後々のブランディングに役立つだろうなあという嫌らしい感覚がないといえばウソになりますね。まあ当たったときは「やるしかないか……!」って思いましたけど、少しそういう感覚もありました。

――― 10万円をドブに捨てる機会はなかなか訪れないと思いますけど、ブロガーやライターへのアドバイスとして一般的に言えることは何でしょう?

yoppy

目の前のことをひとつひとつ処理するんじゃなくて、もう少し大きな目線で、マーケットと自分のポジションがどういうものなのかを考えるということかな。日々忙しいのになかなか難しいことだとは思いますけどね。あ、ちなみに今めっちゃ思い付きで適当に言ってます。

ヨッピーさん近影 2

PR記事やオウンドメディアは「広告が好かれる」いい機会だ

――― 先ほどPR記事では数字をより意識するという話がありましたけど、ほかにPR記事で気に留めていることはありますか?

yoppy

広告って基本的に嫌われるじゃないですか。

――― 嫌われますね。

yoppy

テレビのCMもジャマだってなってるなかで、Webの広告って「広告が好かれる」けっこういいチャンスかなと思うんですよ。ドコモの「爆速エビフライ」*8とかもそうですけど、Webだとユーザーから好かれる広告じゃないとバズんない。だから、どうしたら「愛してもらえるか?」をみんな考えるようになってますね。

――― ネットユーザーにも「PR記事って面白くね?」って受け入れられはじめているように思うんですよね。はてなニュースのPR記事は、昔から「PRなのに面白い」とコメントがついていたのですが、最近は以前よりそのようなコメントが増えてきたように思うんです。

yoppy

そうそう、そういう感触は僕もあるんですよね。シムシティの記事でも「こういう広告だったら楽しく読める」っていうので、はてブでも好意的なコメントをいただいたりしたんです。

――― それこそ「神が降りてくる」企画を考えただけの成果があったということかもしれないですね。

yoppy

PR記事ってクライアントがあるから、普段よりは潤沢な予算が組めるわけじゃないですか。普通の記事なら1万円で作らないといけないところを10万まで使えるとか。媒体もブーストをかけにいくから、サイトの目立つ位置からリンクを貼ってプッシュする。

そこで数字を取ったら「次もお願いします」ってなるし、ライターとしてはすげえ腕の見せどころなんですよね。晴れ舞台って言ってもいいかもしれない。DPZさんあたりでも、PR記事となると普段の企画より派手なことをするじゃないですか。明らかに手間暇かかってて、DPZ傑作集ってくらいの感覚で読める。

――― そういう記事なら読者にも喜んでもらえるんですよね。

yoppy

なのに、そうやってるところって少ないんですよね。変なステマだったり、しょうもない「こうしたらモテる」みたいなPR記事を書くメディアばっかりなのは、すごくもったいない。

――― 普段の記事よりさらに手をかけてない記事を広告として掲載している媒体もありますね。このくらいの媒体でこのくらいの流入があるっていうバイラルの仕組みから作ってしまうと、コンテンツは何でもいいってなるのかもしれません。

yoppy

何かのついでに営業力で「PR記事を出しませんか?」って言われて、「いいですね」ってお金払っちゃう人がたくさんいるんだろうなあ。良くないですね。良くないなあ。どうしたらいいんでしょうねえ。

――― 「Webの広告って面白いね」ってメッセージが伝わればいいんですけど、どうしても数字が先にくるんですよね。その方が話がしやすいですし。

yoppy

企業にホントに言いたいのは「だまされないでね」っていうことですね。

――― それはホントにそうですね。

yoppy

PR記事にしろ、オウンドメディアの運営にしろ、そうそう思いつきでやれることではないので、組む相手はちゃんとプロの素晴らしい人達を選んでほしいですね。「一緒にメディア作りませんか?」って言われて、変なところにお金出すとか、ぜんぜん効果のないPR記事にお金を出すとか、そういうのは止めようね、っていうのは言っておきたいですね。

――― そこはボールドにして言いたいですね。

yoppy

まあ僕の記事もPRになってるのかなってないのかよくわかんないものばっかりなので、人のことはあんまり言えないですけど……。

メディアの運営はもっと丁寧にやったほうがいい

――― メディアを運営しようという企業が勘違いしやすいことって何でしょうね?

yoppy

オウンドメディアの運営は(被リンクなどの)SEO施策とは違うということですね。SEO施策はやれば結果が出るので、わりとわかりやすい。オンオフのスイッチを入れるようなもんだと僕は思ってるんですよ。

オウンドメディアは、記事を作ればいいだけじゃなくて、ウケなきゃ意味がないし、数字は取らなきゃいけない。さらに、ブランディングに役立つかどうかも考えないといけない。

――― 今はオウンドメディアが流行っているだけじゃなく、実際にPRにつながってて、効果が出てるという事例も出てきているので、そのあたりは考えられるようになってきたようにも思います。

yoppy

そういう事例が出てるのはいいことだと思うんですけど、それに乗じて「今はオウンドメディアが調子いいからやりましょう!」って営業かけて、受注して、結果が出ない、を繰り返してるところもありますよね。

――― ブームになっている分、1年後にどうなってるんだろう? という気はしますね。

yoppy

ユーザーにちゃんと受け入れてもらえさえすれば、ちゃんと利益につながるジャンルではあるんです。ホントにちゃんとメディアを作って、マネタイズもちゃんとできて、運営費がペイできるくらいになっちゃえば、媒体が1個あるとめちゃくちゃ便利ですからね。

――― 今作って上手くいったところといってないところで、2年後3年後のWebマーケティングのやり方が段違いに変わってくる可能性が高いんですよね。

yoppy

やったらできる、っていうものでもないので、もっと丁寧にやったほうがいいんじゃないかな。

ずっと言ってるんですけど、メディア運営って手間も暇もかかる事業なんですよ。その割には儲からない。こうやれば儲かる、こうやれば利益が出るっていう目線でやろうとするところは軒並み失敗してますよね。儲からないのはわかってるけど面白いからやろう、ってモチベーションのところが強かったりしますね。

――― そういう方が上手くやってたりしそうですよね。

yoppy

僕の周りはおかげさまでいい環境なんですよ。だんだんやってることの幅が広がって、予算もかけられるようになってきて、1年前だったら市長もシムシティをやってくれなかったかもしれないけど、僕らみたいなインターネットの隅っこにいるしょうもない連中のほうを少しは向いてくれるようになって、いろんな話が来てる状況なんですけど、Web全体を見るとそうでもないんですかね。

――― ブームであるが故に変な媒体が目についてしまう、過渡期なのかもしれないですね。社会の目も厳しくなっているので、ステマをやってるメディアは潰れていって、すごく大きな媒体と、かなりニッチなところと、企業が運営するオウンドメディアだけが残るのかもしれないですね。そういうメディアがいいコンテンツを作って残っていけば幸せだなって思います。

yoppy

はてなさんは今後どうしていくんですか?

――― やっぱりインターネットを通じてみんなが楽しくなるとか、ためになったという情報を届けていくことが「はてなブログMedia」の事業ドメインだと考えていて、「届ける」と同時に、その一部として「作る」こと、作るお手伝いをすることも企業さんとご一緒しています。今後も、作ることと届けることをしっかりやっていきたいですね。

yoppy

まとめようとしてますね。

――― もう9,000文字近いですから。本日は、どうもありがとうございました。

(聞き手:はてな営業部スタッフ)

取材協力 ヨッピー さん (id:yoppymodel)

ヨッピー

1980年、大阪生まれ。関西学院大学を卒業後、商社勤務を経て、現在は「オモコロ」を始めとしたさまざまなWebメディアで活躍する“無職”のライター。

公式サイト:ヨッピーのブログ(仮) / Twitter:[twitter:@yoppymodel]
ブログ:ヨッピーがブチ切れまくるブログ