オウンドメディアの構築・運用を行うはてなでは、お客様から多くの質問をいただきます。質問の多くは、他のお客様も悩まれていることがほとんどです。
実際にオウンドメディアを運用されている企業様に話を聞いてみると、自分にあった答えがみつかるかもしれません。
そこで、はてなブログMediaで実際にオウンドメディアを運用されている3社様へ、よく聞く現場の疑問に、一問一答形式でお答えいただきました。
「オウンドメディアのギモン」と題し、全3回にて掲載予定です。
第一回目のギモンは
「オウンドメディアを始める際に、どのように社内を説得したの?」
「オウンドメディアの目標、どうやって決めたの?」
です。
回答いただいたメディア その1
運営者様:店舗流通ネット株式会社様
「飲食業界で生きる人」のための情報サイト
Q1:「オウンドメディアを始める際に、どのように社内を説得されましたか?」
全社員協力型のオウンドメディアなので、100名を超えるメンバーに理解と納得をしてもらう必要があり、会議室を借りて全社員集会を開きました。会社全体の取り組みの為、幹部メンバーに登壇をお願いし「企業ブランディングの必要性」や「これから会社が目指すビジョン」の話を交えてオウンドメディアの説明をしてもらい、「自分事」としてメディアや記事の事を考えてもらえるようにしました。
店通の「全社員協力型のオウンドメディア」について詳しく知りたい方はこちらの記事もどうぞ。
business.hatenastaff.com
Q2:「オウンドメディアの目標をどのように決められましたか?」
立ち上げ時(2016年1月)に立てたPV、UU、SS(セッション)の目標を元に、実際の伸び率を元に月間目標を設定し、半期毎に評価と見直しを行っています。今期は新たに検索流入数の目標を定めて、ターゲットの需要に合った記事が作成できているかどうかを、数値からもチェックしていく予定です。
回答いただいたメディア その2
運営者様:株式会社アルク様
株式会社アルクが、いろんな「わかった!」をお届けするWebマガジン
Q1:「オウンドメディアを始める際に、どのように社内を説得されましたか?」
アルクでは、90年代中頃から、20年以上オウンドメディアへの投資を行っているため、GOTCHA!について、特段の説得はしておりません。 構築や維持にかかるコストについて他の案との比較を行うほか、既存のサイトには、スマートフォン対応が不十分なコーナーがあったため、その対応コストなども勘案し、利用を決定しました。
Q2:「オウンドメディアの目標をどのように決められましたか?」
執筆・編集などの行動に関しては、月当たりの記事本数を目安にしています。結果については、GOTCHA!を含む記事型コンテンツ全体のPVをひとつの目標にしているほか、特定のジャンル(キーワード)での検索流入数を目標に置いたり、キャンペーン的な情報発信を集中的&計画的に行うこともあります。
回答いただいたメディア その3
運営者様:株式会社パソナ パソナキャリアカンパニー様
転職エージェントのパソナキャリアが運営するお仕事情報サイト。働き方を研究するコンテンツで、ビジネスパーソンを応援します。
Q1:「オウンドメディアを始める際に、どのように社内を説得されましたか?」
オウンドメディア運用については、グループ会社での導入実績もあり、運用することの重要性を理解するものの、具体的にどれくらい売り上げに貢献できるのかを定義することが難しく、理解を得て予算化するまでには苦労しました。社内稟議を通すためには、目標ユーザー数、はたラボへの被リンク数、はたラボ経由での登録数など、細かいKPIをたてて費用対効果を追いながら運用しています。
Q2:「オウンドメディアの目標をどのように決められましたか?」
他業界の先輩にアドバイスを求め、自分たちなりに考えて目標を設定しました。上述しましたが「どれくらい売り上げに貢献できるのか」という点についてはなかなか実証が難しく、未だに試行錯誤しながら数値とにらめっこをしています。
社内を巻き込むこと、フェーズによって目標を変えていくことがオウンドメディア運用のカギ
オウンドメディアを始める上で最初の課題になるのが社内の説得。これらができてから、ようやく社内での人員配置や役割分担、運用フローなどを決めることに着手できるからです。
アンケート結果をみると、社内稟議を通すために、細かいKPI設定を行い、費用対効果を説明した声もありました。
「説得の際に数値に落とし込んだ実際の事例をもっと知りたい!」という方は、ライフネット生命様が実際のシミュレーションの際に使ったフォーマットが公開されておりますのでこちらもぜひご参考下さい。
business.hatenastaff.com
また、運用を始める際に、社内の幹部メンバーにも協力してもらい、会社としてのブランディングの説明や目指すビジョンを全社員に説明してもらったケースもありました。
過去のはてなのオウンドメディアセミナーでも、上層部や会社全体を巻き込むことは、オウンドメディアの成功要因のひとつとしてあげられています。
careerhack.en-japan.com
オウンドメディアの目標項目は、ベーシックなPVのほか、UUやセッション、特定のキーワードでの検索流入数、被リンク数や本体サイトへの登録数などがあがりました。
上記にあげた以外にも、はてなで関わっているオウンドメディアは、媒体の目的により、KPIは全く異なります。
例えばはてなで運用する楽天様の「それどこ」は月間訪問者数をKPIにしています。これは「それどこに来訪した人は長期的にみると楽天市場での購入頻度が上がる」という分析結果が得られたためです。
business.hatenastaff.com
回答結果の中にもみられたように、運用しながら、媒体の成長にあわせて目標を見直していくことも大切です。
例えば、運用して最初の年は、媒体規模を拡大していくことを中心にKPIをたて、ある程度規模が大きくなった2年目以降に、流入の多いKWや本体サイトへの影響をチューニングしていくなど、段階にあわせた目標設計が必要となるでしょう。
社内説得とKPIの設定ができたら、次はいよいよ運用です。
次回は運用効率化とコンテンツの情報源に関するギモンについてお聞きしていきます。
はてなブログMediaを利用したオウンドメディア構築をお考えの企業様は、以下よりお気軽にお問い合わせください。
はてなブログMediaについて
はてなが10年以上のサービス運営で培った技術力・ノウハウが詰まったオウンドメディア専用CMSです。
編集者・管理者が直面しがちなさまざまな課題を解決できます。
オウンドメディアの新規立ち上げをお考えの方、運用中で現在のシステムに課題を感じている方はぜひ一度ご相談ください。
また、システムだけでなく戦略設計から記事の制作、集客まで幅広くお手伝いが可能ですのでオウンドメディア運営でお悩みの方はご相談くださいませ。