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ウェブアナリスト 小川卓氏がおすすめする、Googleアナリティクス4の「メディアならではの活用法」

はてなでは、オウンドメディアのトータル支援「はてな MediaSuite」やオウンドメディアCMS「はてなブログMedia」の導入企業様にご案内するためのクローズドイベントを定期開催しています。

本記事では、「はてなブログ」の法人向けプランをご利用の企業様向けに開催した「Google アナリティクス4 オンライン勉強会 ~メディアならではの活用方法~」の一部をご紹介します。

講師は、ウェブアナリストであり、HAPPY ANALYTICS代表である小川 卓氏です。

小川 卓(おがわ たく)氏 プロフィール  

小川 卓氏 プロフィール写真

ウェブアナリストとしてリクルート、サイバーエージェント、アマゾンジャパン等で勤務後、独立。複数社の社外取締役、大学院の客員教授などを通じてウェブ解析の啓蒙・浸透に従事。株式会社HAPPY ANALYTICS代表取締役。

主な著書に『ウェブ分析論』『ウェブ分析レポーティング講座』『マンガでわかるウェブ分析』『Webサイト分析・改善の教科書』『あなたのアクセスはいつも誰かに見られている』『「やりたいこと」からパッと引ける Google アナリティクス 分析・改善のすべてがわかる本』など。
個人で運営するはてなブログ:Real Analytics (リアルアナリティクス)

「Google アナリティクス4 オンライン勉強会 ~メディアならではの活用方法~」について

Googleでは、2020年10月に本リリースされた第4世代のGoogle アナリティクス(以下「GA4」)への移行を推奨しています。これまでのGoogle アナリティクスは2023年7月1日に計測停止になる旨もアナウンスされています。

support.google.com

本勉強会では、ウェブアナリストの小川卓様に、はてなブログの法人向けプランを利用してオウンドメディアを運営されているお客様に向けて、GA4の基本的な考え方や、はてなブログ管理画面での設定方法、オウンドメディア担当者が見るべきデータなどについてご紹介いただきました。

記事の最後では、勉強会資料がダウンロードいただけるフォームもご案内しておりますので、よろしければご活用ください。(はてなビジネスブログ編集部)

GA4の計測思想

GA4前のアクセス解析では、ウェブサイトは「ページ」で構成されており、ユーザーはサイトを訪問してさまざまな「ページ」を見ていくという考え方を前提にしていました。


そのため、分析では「ページ」と「訪問」が基本の単位となっています。「セッション」「直帰率」「離脱率」「セッションの平均滞在時間」「平均閲覧ページ数」なども、「ユーザーはサイトからさまざまなページを見ていく」という発想から生まれた指標になります。

これまではそのような考え方でも分析を行うことができましたが、現在、ウェブの進化に伴い、ユーザーは多様なアクションを行うようになっています。動画閲覧や、スクロール、アプリの登場などもその一部です。そうした変化に対応し、行動をより分かりやすく計測できるよう、ユーザーを軸に新しい考え方で作られたのが「GA4」です。


GA4では「ページ」と「訪問」に代わり、「アクション」と「ユーザー」が分析の基本の単位です。ユーザー行動の種類や量をこれまで以上に計測できるようになり、サイト内での行動や態度変容が理解しやすくなりました。

また、データ計測はすべて「イベント」に統一されます。


GA4の計測の仕組みは、イベント名に対して、複数のイベントパラメータが紐づいているという構造です。以下のイベント名「ページビュー」の例ですと、URLやページタイトルや言語やデバイス・ブラウザといった情報がイベントパラメータとして紐づきます。

GA4では、これまで個別に実装が必要であったファイルのダウンロード(file_download)や初回訪問(first_visit)、ページ閲覧(page_view)、ページスクロール(scroll)、セッション開始(session_start)、動画再生(video_start)などのデータが自動で計測できるようになり、イベントレポートで確認することができます。

これらの自動的に取れるイベントのほか、さまざまなカスタムイベントの取得も可能です。

はてなブログのカスタムイベント

「はてなブログ」では、GA4での解析に便利なデータ計測が自動で取得されます。新たに以下のカスタムイベントが取得されます。

管理画面から簡単に設定できますので、以下の記事を参考に試してみてください。

analytics.hatenadiary.com


計測に関するポイントは以下の通りです。

  • 既存のGAと併用して実装をすることが可能
    • 並行計測が推奨ですが、旧GAは2023年7月1日に計測停止
    • これから新規にはてなブログを利用される方はGA4のみの導入でOK
  • 画面上での設定 + 計測記述の追加が必須
    • 既存の計測記述でGA4の数値を見ることが出来ません
  • 新たにGAのプロパティ(計測の箱)を作る際はデフォルトでGA4のみが作成される
    • オプションで以下も選択可能
    • 1. 両方同時に作成する
    • 2.旧 GAのみを作成する

取得出来るデータの変更にもとづいて見るべきデータ

GA4には、あらかじめ設定されている「レポート機能」と自分で項目を選択していくレポート群である「探索機能」があります。「レポート機能」でもさまざまな数字は確認できますが、カスタマイズ性が低いです。「探索機能」は自由度が高く、データから気づきを発見することができますので、ぜひ活用してください。

探索レポートでは、項目やセグメントを追加していくことでいろいろなデータを見ることができます。本日の勉強会に参加されているオウンドメディア運用担当者におすすめしたい探索レポートを5つ選んでまいりましたので、そちらをご紹介していきます。

1. 集客

設定項目については以下を参考にしてください。


使い方のポイントとしては、「流入元」の特徴をしっかりと見ていくことです。期間比較でどういった変化が出るかを見てみるのも良いと思います。
また、「エンゲージメント率」やセッションあたりのエンゲージメントが高い「回遊」につながっている流入元が何かを特定することが大切です。これまでのGAにあった「直帰率」がなくなったため「エンゲージメント率」(「10秒以上の滞在」「CVした、あるいは2ページ以上閲覧した率」)を利用します。エンゲージメントが高ければ高いほど、良い流入元であるといえるので、評価の参考にしてみてください。

2. 初回獲得

設定項目については以下を参考にしてください。

これにより、新規獲得につながった流入元、また、そこからリピート訪問につながった流入元の特定が可能です。
ユーザーエンゲージメントは、CSVをDLして、ユーザー数と割り算して1人当たりの滞在時間を出すことで確認ができます。初回流入元とコンバージョンの関係性を確認してみましょう。

3. ランディングページ

設定項目については以下を参考にしてください。

一番最初に見られている第一印象を決めているページはどこかを確認できます。「流入が多くエンゲージメントが低いランディングページ」は改善優先度が高いと言えますので、そのようなページを特定することにも役立ちます。

離脱しなかった訪問は、滞在やコンバージョンにつながっているかどうか、といった視点で見てみることもおすすめです。

4. 時系列レポート

設定項目については以下を参考にしてください。

時系列で数値の変化を見つけることができます。その際、特定の日付や期間で全指標が変化しているのか、ある一定の指標が変化しているかに注目してみるとよいと思います。ディメンションを追加することで、変化の原因を特定しやすくなります。

5. はてなブログ カスタムイベント利用

はてなブログのカスタムイベントを使ったレポートを用意してみました。設定項目については以下を参考にしてください。

ページビューは多くても読まれていない記事があるので、最後まで読まれたかをカウントする読了数のレポートになります。さらに細かく見る場合はスクロール率がおすすめです。

タイトル・post_date(行)と日付(列)と表示回数(値)を入れれば日ごとの記事のPV数も簡単に出すことができますので活用してみてください。

まとめ

GA4では「イベント単位での計測に統一」「直帰率は無くなったが、より適切に閲覧を評価出来るエンゲージメント率が新たに追加され、レポートも拡充」という大きな変化がありました。

これまでのGAは計測停止がアナウンスされていますので、いまのうちに導入を行い、並行計測をして1年間の間に慣れていくことをおすすめします。

Q&A

勉強会では、参加者からのさまざまなQ&Aにもご回答いただきました。代表的なものをいくつかご紹介します。

Q: ユニバーサルアナリティクスで出していたレポートをGA4で見るには?
A: 勉強会資料の最後の「参考資料」に、よく利用するであろう13のレポートをピックアップした、できる限りの再現方法が紹介されていますので、ご覧ください。

Q: これまで使っていたパラメータURLはそのまま使えますか?
A: そのまま使えるのでつけ直しや差し替えをする必要はありませんが、分類が変わります。詳細は、以下を確認してください。
[GA4] デフォルト チャネル グループ - アナリティクス ヘルプ

Q: GA4への切り替えを前提に、オウンドメディアのKPIにはどういったものを設定すべきでしょうか
A: 「エンゲージメント」です。関連して「スクロール」や「回遊」、記事メインのオウンドメディアであれば「読了」や、望んでいるリンク先に遷移しているか、記事経由のコンバージョンなどもKPIに設定しやすいと思います。メディアですと「ページビュー」をKPIにされているといったケースも多いと思います。重要な指標であることは間違いありませんが「ページビューだけ」を見ていても改善につながりません。「ページビュー」の高い/低いの中にも「エンゲージメント」や「読了」の高い/低いがあります。オウンドメディアにおいてはちゃんと読んでもらえることが重要だと思いますので、ページビューと合わせてエンゲージメントやその他指標をしっかりと確認して改善につなげていくとよいと思います。

オウンドメディアのKPIについては、2020年9月に「週刊はてなブログ」で公開された対談記事もぜひご覧ください。
blog.hatenablog.com


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まとめでもあったように、2023年7月までにGA4に慣れておけるよう、早めの導入をおすすめします。

GA4についてさらに詳細を知りたい方は、HAPPY ANALYTICS社が公開している「Google Analytics 4」説明資料(292ページ)が参考になります。ぜひご覧ください。
https://go.happyanalytics.co.jp/ga4

本勉強会の資料は以下よりダウンロードしていただけます。参考資料なども含めて、GA4の理解や移行に役立つ情報をおまとめいただいておりますので、ご希望の方は必要情報をお送りください。(はてなからオウンドメディアに関するセミナーや商品のご連絡をさせていただきますので、あらかじめご了承ください。)
※フォームを記載※

はてなでは今後も、どなたでもご参加いただけるセミナーに加えて、顧客向けのクローズドイベントも定期開催してまいります。本ビジネスブログでも紹介してまいりますので、ぜひご覧ください。

【全66ページ】勉強会資料ダウンロードフォーム


本勉強会の資料をご希望の方は以下より必要情報をお送りください。参考資料なども含めて、GA4の理解や移行に役立つ情報を全66ページにおまとめいただいております。(個人情報の取り扱いについては、こちらをご確認ください。)