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サイボウズ&エン・ジャパンが事例を公開 - はてなオウンドメディアマーケティングセミナーレポート

2017年7月26日に「失敗しないオウンドメディアの始め方とは? はてなオウンドメディアマーケティングセミナー」を開催しました。

2017年7月26日に「失敗しないオウンドメディアの始め方とは? はてなオウンドメディアマーケティングセミナー」を開催しました。

ゲストにサイボウズ様、エン・ジャパン様をお招きし、それぞれのオウンドメディアを始めた目的、編集方針、KPIについてなどお話しいただきました。個別のスライドの内容や全貌はセミナーにお越しいただいた方限定になってしまいますが、少しだけ、その様子をご紹介します。

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(会場は株式会社フリークアウトさんのセミナールームをお借りしました)

大公開!『エンジニアHub』誕生のウラ側

エン・ジャパン株式会社 デジタルプロダクト開発本部 HRメディアラボ 責任者 白石勝也さんにご登壇いただき、2016年11月に開始したオウンドメディア「エンジニアHub Powered by エン転職」の事例をご紹介いただきました。

「エンジニアHub」は、若手Webエンジニアのための情報メディアです。はてなの提供するオウンドメディアCMS「はてなブログMedia」を採用いただいているほか、記事制作はエン・ジャパンとはてなが共同で作った編集部が担当しています。

開始から9か月、多くのヒット記事を連発する「エンジニアHub」。その誕生のウラ側をお話しいただきました。

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日本最大級の転職サイト「エン転職」のメインターゲットは20代。Web広告はもちろん、テレビCMやオフライン広告を展開。これらの広告と接する機会の少ない層にもアプローチしていく施策として「オウンドメディア」を選択したとのこと。

オウンドメディアを始める時に「誰に、何を、どのように届けるか」というコンセプトメイキングが重要だとお話しされていました。

「エンジニアHubの運営は、コンテンツ制作に関わる人数が多いため、メンバー間で認識がズレる可能性もありました。そうした時にも役立つのが【誰に、何を、どのように届けるか】といったコンセプト。何か判断に迷ったら、誰の役に立つために運営していくのかという原点に帰る。このプロセスは大事だと思います。ただ、このプロセスは、エンジニアHubを立ち上げた後に補完して作ったところもあったので、立ち上げ前により固めておけば、さらにスムーズにオウンドメディアの運営が進めやすかったのではないかと思います」

このように、ご自身の反省を踏まえて語った白石さん。ともするとオウンドメディアは「立ち上げること」「運営すること」に目がいきがち。改めてユーザーのほうを向く重要性を語ってくださいました。

「ユーザーが何を求めているかを考えて良質なコンテンツを作り、その反響をしっかり分析し、次のコンテンツに活かすといった一連のサイクルを大切にしています」

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良質なコンテンツ制作のためには「編集会議をやる」「(読者ターゲットである)エンジニアにダメ出しをもらう」「はてなブックマークのコメントと向き合う」「細部にこだわる」「協力体制を作る」といったポイントを紹介いただきました。特に編集会議は時間がなくても絶対にやるべきと考えてらっしゃるそうです。

その他、具体的な「良質なコンテンツ制作のコツ」やKPI、現状の成果などについて、貴重なノウハウや事例を公開いただきました。

サイボウズ式を5年間運営してわかった これからのマーケティングで変わること変わらないこと

サイボウズ株式会社 コーポレートブランディング部長 大槻幸夫さんには、2012年5月、初代編集長として立ち上げた「サイボウズ式」の事例をご紹介いただきました。

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2012年当時のサイボウスのプロモーション課題は「これまでの勝ちパターンが通用しない」といったものだったそう。売り上げの成長も横ばいといった状況。「サイボウズ」をもっと普及させていくためには、キャズム理論の「溝」を超えた一般層へのアプローチが必須。そのために当時のサイボウズに足りないことを分析した際「信頼」といったキーワードを設定したそうです。

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大槻さんはオウンドメディアを持つことにした目的を「より多くの人たちにサイボウズというグループウェアの良さを伝えるには、スペック以外の価値をストーリーとともに伝える必要があると考えました。ストーリーを伝えていくには"編集力"が必要と考え、編集部を作り、サイボウズ式というオウンドメディアを使って発信することにしました」とお話されていました。品質の高さや実績による「信頼」だけではなく、ストーリーによって伝わる信頼感が足りていないと考えたそうです。同時に、ただ伝えたいことを伝えるのではなく「読者が興味のないことは取り上げない」といった読者本位の編集方針についてもご紹介いただきました。

サイボウズ式が立ち上がった2012年5月14日に書かれた大槻さんの記事もぜひご覧ください。
cybozushiki.cybozu.co.jp


「自社メディアという場所と、ストーリーを伝える編集力によって、ユーザーとの関係性を構築し信頼を獲得していくことが重要」とお話されていた大槻さん。外部環境がめまぐるしく変化していくなかで、「自分たちでコンテンツを作る力」と「伝えるメディア」を持つことで、経営課題の解決に貢献できるとおっしゃっていました。

実際に「サイボウズ式」が売り上げに貢献したり、採用にポジティブな影響を与えたりといった効果は数値として表れているそうです。また、オウンドメディアを始めた2012年当時の課題である「成長の横ばい」も解消され、売り上げは当時の倍以上になっています。KPIについて「サイボウズ式には目標を設定していません」とお話されていました。理由は「市場の声に耳を傾けない になってしまうから」。ただし、反響の分析のために、さまざまな数値自体は計測しているそうです。


このセミナーのほかにも、はてなビジネスブログでは、サイボウズ式の取り組みについて、過去のセミナーやインタビューでご紹介してきました。そちらもぜひご覧ください。

business.hatenastaff.com

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「編集」「読者」「反響」「継続」

「エンジニアHub」と「サイボウズ式」の事例でも、共通するキーワードがいくつかありました。

  • 目的やフェーズに沿ったKPIの設定
  • 読者ファーストのコンテンツ制作
  • ストーリーを伝える編集力
  • 反響の獲得と分析・共有
  • PDCAの継続

オウンドメディアを始める前に必要なのは、目的をきちんと設定・共有し、それにそったKPIを定めること。サイボウズさんのように「敢えて目標を持たない」ことで成功するメディアもあります。

また、編集方針についてのお話で共通していたのは「読者ファースト」の価値観です。読者にとっての価値や、読者が知りたいことは何なのかを考え、編集し、反響を分析し、次のコンテンツに活かしていくことこそがオウンドメディア運営には重要であるとお話されていました。また「誰に」「何を」伝えるかを、はじめにしっかりと設計したという点も共通していました。

座談会や質疑応答では、オウンドメディアを始めるにあたって、適切なKPIの設計で社内を説得することが難しいといった課題を持つ方も多く「社内を説得する方法」「良いライターの見つけ方」などなど、現場で役立つ具体的なお話をいただきました。

はてなでは今後も、オウンドメディアに関わる課題をお持ちの方々のヒントになるようなセミナーを企画してまいります。ぜひ引き続きご注目ください。

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はてなでは、コンテンツマーケティングに取り組む企業に向けて、オウンドメディアCMS「はてなブログMedia」や、オウンドメディアのコンテンツを読者に届ける広告枠「はてなブックマーク ネイティブ広告」を提供しています。オウンドメディアを始めるとき、運用方針にマッチしたCMSの選定が重要です。コンテンツを書くこと以外にも、脆弱性対策、定期的なアップデート、SEOなど、考えるべきことはたくさんあります。「はてなブログMedia」は、担当者が「書くこと」に集中できるCMSです。CMSにあわせて、はてな編集部によるコンテンツの制作支援も可能です。オウンドメディアのCMS選定とコンテンツ制作にお悩みの方は、ぜひ一度お問合せください。

また「作ったコンテンツを読者に届ける」施策も重要です。ネイティブ広告枠を活用したコンテンツの流通戦略にご興味のあるご担当者様は、ぜひお問合せください。