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オウンドメディア、ネイティブ広告、コンテンツマーケティングに関する話題をお届け。株式会社はてなが運営しています。

理想のネイティブ広告(ネイティブアド)とは?ネイティブ広告問題を考える

ネイティブ広告(ネイティブアド)が近年話題になっております。ただ一部バズワード化してしまったためか、誤った理解も広がっているように見受けられます。JIAAのガイドラインから一般的なネイティブアドの種類、そしてはてなが考える理想的なネイティブアドについてまとめさせていただきました。

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(イラスト:吉本ユータヌキさん


ビジネス開発本部の大久保亮太です。
今回は「ネイティブ広告」についてお話いたします。
マーケティング業界では何かと耳にすることが増えたこの言葉。そもそもネイティブ広告とはなにか、現状の課題点、私たちが考える「あるべきネイティブ広告」について本エントリで解説していきたいと思います。

■ ネイティブアドとは?

JIAAが発表したガイドラインによると、ネイティブ広告とは以下のように定義されています。

デザイン、内容、フォーマットが、媒体社が編集する記事・コンテンツの形式や提供するサービスの機能と同様でそれらと一体化しており、ユーザー様の情報利用体験を妨げない広告を指す。

最近ではFacebookやTwitterなどのSNSと、SmartNewsやYahoo!ニュースなどのニュースキュレーションメディアが、インフィード型のネイティブ広告を採用し多くの広告主が注目・出稿しています。

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■ 2種類のネイティブ広告 インフィード型かコンテンツ型か

色々と議論はありますが、ネイティブ広告の中には大きくわけて2つの種類があります。
例をあげると、キュレーションアプリやSNSの中のコンテンツ内に置かれるインフィード型のものと、各媒体が自社のコンテンツの一部として配信するコンテンツ型のものです。

はてなでは、はてなブックマーク内でのインフィード型ネイティブ広告と、はてなニュース上に記事コンテンツとして配信されるタイアップ記事広告の2メニューをネイティブ広告として販売しています。

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■ 現在のインフィード型ネイティブ広告の問題点

これまでのネイティブ広告は、いかにユーザー様を誘導するかにばかりにこだわって作られてきたように思います。クリックに重きを置き過ぎて、ユーザー体験に対する考慮に欠けた広告も多く見かけるようになりました。

広告表記をせず純粋なコンテンツと誤認させる広告。記事が読めるかのように期待させる見出しなのに、クリックすると獲得系のランディングページに飛ばされる広告。見出しと遷移先にかい離がある「釣り」に近い広告。このようなネイティブ広告が増えたことは大きな問題だと思います。はてなでは上記のような広告は掲載しておりません。広告表記を行うのはもちろん、遷移先の基準にも独自の工夫があります。

■ はてなでは遷移先は記事コンテンツ等に限定

私たちの考える理想のネイティブ広告とは、コンテンツになじむ形で違和感なくユーザー様にお客様のコンテンツを楽しんでもらえるものです。これこそが、お客様の広告効果を最大化しつつユーザー体験を損なわない最高のネイティブ広告だと考えています。

はてなブックマークアプリのインフィード型ネイティブ広告では、出稿時の誘導先を記事コンテンツ等に限定しております。はてなブックマークは「今、インターネット上で話題のコンテンツをみることができる場所」です。誘導先もコンテンツであることが望ましいですし、記事の流動性も大切です。そのため広告主様にも誘導枠の原稿やリンク先の記事をなるべく多くご用意いただき、毎日記事の差替えを行っています。手間はかかりますが広告効果最大化のためには大事なことです。ユーザー体験を担保しつつ、常に多様なコンテンツを提供することを心掛けています。

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コンテンツとしてユーザー様の目にふれる広告ですから、広告審査規定もかなり細かく設けています。全記事を規定に基づいて審査することはもちろん、掲載記事の選定やクリエイティブのアドバイス、出稿終了の際には、振り返りと次回出稿への提言まで、こまかくケアしています。私たちが目指しているのはネイティブ広告に見せかけた単なる誘導広告ではありません。ユーザー様にとって有益なコンテンツが掲載されるネイティブ広告をつくるには、サービスのことを知る私たちが、お客様と一緒に広告の最適化を図っていく必要があると考えています。

そのおかげで、お客様のオウンドメディアコンテンツが、はてなブックマークのネイティブ広告経由ではてなブックマークを集め人気記事に掲載、多くのソーシャルシェアを獲得する事例が数多くあります。

■ 広告だとわからないものも…現在の記事広告と課題点

先日のJIAAのネイティブ広告に関するガイドラインでは、コンテンツ型のネイティブ広告である記事広告について以下のようにルールを定めています。

広告表記を行う。
媒体の性質や広告の態様に合わせ、広告であることが明確にわかる表記を行う。
表示する位置、大きさ、色、形状など、 わかりやすい表示となるよう留意する。

しかし、多くのメディアで配信している記事広告は、右上、一番下などの見えにくい箇所に小さな[PR]をつけただけだったり、明確な広告表記になっていないのが実状です。

  • 記事を読むにあたり、広告だと気づかない
  • 記事を読み終わった後に広告だったと知る


といった、ユーザー体験として決していいものではない記事も多くみられます。

■ 広告だと理解された上でおもしろいものを届けたい

はてなでは2009年から記事広告を販売しています。販売を始めた時、すでに多くのメディアで記事広告のメニューがありました。また、今以上に「ステマ」と呼ばれる広告手法も横行していたのです。「ステマ」とはステルスマーケティングの略で、消費者に宣伝だとわからないように宣伝活動を行うことです。よく記事広告全般を「ステマ」だと誤認されている方がいますが、記事広告自体は昔からある広告形態のひとつであり、それは誤りです。

記事広告の販売を開始する時、大前提として決めたことは

「広告表記は何があってもする。広告であることをユーザー様に理解してもらった上で、はてなの記事広告は面白い、役に立つとユーザー様に言ってもらえるようにしよう」

ということでした。

はてなの記事広告では文頭、文中、文末の計3カ所に広告表記をして、ユーザー様に広告記事であることを伝えるようにしています。

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実は、過去に何度か広告表記なしで配信してくれないかというお問合せをいただいたことがあるのですが、全てお断りしました。
記事広告のコンテンツに関しては、通常のニュース記事と比べ、数倍の文字数がある情報量の多い記事を作っています。

おかげさまで、ユーザー様からは

「広告なのにおもしろい」
「役に立った」

というポジティブなコメントも多く寄せられます。
はてなでのご出稿は、はてなブックマークやTwitter/Facebookでの拡散を期待されることが多く、シェアしたくなるおもしろくて役に立つ記事を提供しなければいけません。その点を常に意識して私たちは記事広告を作っています。

■ 広告表記(PR表記)へのこだわり

もちろん、このようなメニューが売れるようになるまでは、正直かなりの時間がかかりましたし、試行錯誤を重ねてきました。
2012年に弊社の営業部長の高野(id:mtakano)のブログでも、当時を以下のように振り返っています。

売れ筋の商品に至るまでは、本当に長い道のりでした。。。
提案を進める中で「このPR表記外してもらえませんか」と言われることがよくありました。その度に「それは出来ません」とお断りをし、失注に至るケースも多くありました。何度も「PR表記外したほうがいいのでは」と迷うくらい、心が折れかけたことがあります。が、結局突っぱねてきました。


今年になり、ステルスマーケティングが嫌われる世の中になりました。あの時、心が折れてなくて本当に良かった。「PR表記」をファーストビューに大きく出しつつも、ユーザーの皆さんが「PRだけど面白くてためになる」と反応してくれる広告事例をたくさん作れたことに誇りを持っています(なぜか「PRと書いてあるのでステマ」と反応されることも、ごくまれにありますがw)。


この広告の姿を「むしろ良いものだ」と受け入れてくれた広告主の皆さん、ネガポジ含め読んでくれた、反応してくれたユーザーの皆さんに御礼を言いたいです。何よりも個人的には「PRを隠すのは正しい姿ではない」と、僕が悩む度に諭してくれた編集の方に、感謝を伝えたいです。


「代理店から媒体に来て二年 - はてなの広告営業 mtakanoの日記」より抜粋


お金を出すクライアント様、はてな、ユーザー様の全てがいいと思える記事広告をこれからもつくっていきたい。私たちはそう考えています。

■ 理想のネイティブ広告とは

私たちは自社のネイティブ広告において以下のことを心がけています。

  • ユーザー様にとっては、体験を損なわず、むしろ新しい発見ができるもの。
  • 広告主様にとっては、自社の商品を自然な形でアピールしながら、ソーシャルへの広がりにより新たなファンが獲得できるもの。

これこそがあるべきネイティブ広告だと思います。
広告収益を柱にマネタイズを行っているサービスであれば、広告主に満足してもらうことは大事ですが、同様にユーザー体験を損なわないようにすることも大切です。

とかくすると「広告はウザい」と批判されがちです。だからこそ、ユーザー様を騙さずに、おもしろくてためになる広告で、堂々とお金を稼げるように各サービスも真剣に考えていくべきだと思います。

広告であることを伝えずに媒体社による紹介記事にみせかけることは、ユーザー様の事を考えていると言えるのでしょうか?
ニュース記事のように見せかけてタイトルとそぐわないページに誘導することは、よいユーザー体験と言えるのでしょうか?

それぞれのサービスや広告メニューには特性があり、閲覧するユーザー様のモチベーションも異なります。それを理解した上で、メニューやクリエイティブを設計することこそが広告効果最大化への近道だと考えています。

はてなではお客様にあわせた最適なネイティブ広告をご提案しています。どうぞお問い合わせください。